村越です

DIPCAの結果をざっと見てみました。一見した印象としては、トップアスリートとし
ては弱点となる部分が多いなという感じでした。坂本自身も指摘している部分も含め
て、項目ごとにコメントします。



協調性

この尺度については、オリエンテーリングの場合あまり気にする必要はな
いでしょう。団体競技でもあまり競技能力とは関係ないという結果も別の類似の質問
紙では出ています。

Lieスケール

これは「嘘」を検知するというよりも社会的望ましさによる
回答傾向を把握するという性質が強い(手元にマニュアルが見つからないので、たぶ
んですが)。20点というのは、社会的望ましさによって回答が影響を受けているこ
とを示唆しています。この下位尺度得点の項目は「絶対」とか「いつも」といった強
い形容詞がついているので、1とか5には本来つけにくいはずなので、それが全て5
ということは、社会的望ましさに従って答える傾向があることを示しています。自己
実現意欲の高さもひょっとすると、そういう「望ましさ」の影響を受けていると言え
るかもしれません。

これは、言い換えると、フロイト的なスーパーエゴの強さを示すものです。合わせ
てエゴグラム分析(参考書籍参照)をしてみるといいかもしれません。僕も89年世
界選手権に臨むにあたって、エゴグラム分析をすることで、自分のスーパーエゴのう
ち「厳格さ」の強さがプレッシャーに影響していることに気づくことができ、それに
対応することが89年での成功につながったという経験があります。

闘争心

現役のトップ選手を見ると、闘争心の強い選手はあまりみられませんね。多分オリ
エンテーリングの特性もあるのでしょう。見た感じは松澤くらいか。もちろん、オリ
エンテーリングで戦う相手は他の選手ではないので、対戦競技のような意味での闘争
心はありえないと思いますが、項目の内容を見ると、大きな舞台で強いモティベーシ
ョンが沸くかどうかという尺度ですので、トップとして成功する上ではある程度は不
可欠でしょう。全日本や選考会といったレースではどんな気持ちやモティベーション
で臨んでいるのでしょうか?自己実現意欲がそれを補っていればいいのですが。

リラックス・集中等

意欲とやや矛盾する結果に思えます。特に46。勝利意欲は高くはない(低くもな
い)が、勝利を気にする傾向が若干ある。この辺の考え方の整理は必要に思えます。
上のLieスケールの分析とも合わせると、勝ちたいいう本来アスリートなら自然に持
つ欲求を、スーパーエゴが抑えており、表面には出てこないけれど、潜在意識の中で
プレッシャーにはつながっているのか。

参考書籍

知的レベルの高い人たちには論理情動療法が有効だと思います。自分でもある程度
できるでしょう。合わせてエゴグラムの分析結果による指針に従うのも、潜在的な考
え方を変えていくにはいいと思います。両方向のアプローチをとりあえずとってみた
ら?

論理情動療法

「自己変革の心理学」名前はいかがわしいが、分かりやすくいい本です。

自己変革の心理学―論理療法入門 (講談社現代新書) 伊藤 順康 (- - 1990/7)
新品: ¥ 735 (税込)

エゴグラムについて

僕の持っている本はアマゾンではでてきませんでした。中身を見た上で責任を持っ
て推薦はできませんが、どれもそう内容は違わないと思います。ブルーバックスの

自分がわかる心理テスト〈PART2〉―エゴグラム243パターン全解説 (ブルーバック
ス) 芦原 睦

あたりが、やすくて一定の信頼感もありいいのではないかと思います。